心の土台作り

【自分を大切にする】という感覚が、いまいち分からないあなたへ

のびのびさとこ

HSPで生きづらいのだと思っていたら、実はアダルトチルドレンがおおもとの原因でした。気難しい自分に疲弊しきっていましたが、30歳を過ぎてからでも、セルフワークやカウンセリングで生きづらさがとても軽くなりました。自分の"本音"を大事にできるようになって、生まれて初めて心が平和な状態で生きられるようになり、"頑張る"ことを手放し幸せな毎日です。

自分を大切にしましょうという言葉をよく聞きますが、わたしは具体的に自分を大切にする方法を教えてもらった記憶がほとんどありません

唯一記憶にあるとしたら、小学生の頃保健体育の授業で性教育があった時のことです。「あなたが嫌だと思ったら、嫌だとはっきり伝えましょう。それが自分の体を大切にするということです。」と先生が教えてくれたことくらいです

物心がつく頃にきちんと向き合って言葉で教えてもらえたことは、本当にありがたい教えだったなと思います。ただ、この教え以外には私には自分を大切にするという感覚が分かりませんでした。

というよりも、自分を大切にするという感覚がそもそもなかったのです

周りに「自分を大切にしている大人」も「私のことを大切にしてくれる大人」もいなかった

人は成長の過程で教えてもらったり、周りにしてもらったことで自分を形成し他人に還元していきますが、今思えば私の周りには自分を大切にしている大人がいませんでした

子供の頃は家族が主なコミュニティーで、特に親の影響が大きいですよね。親の姿を見て無意識に、自分自身の扱い方や言動の受け止め方、ルールなど生きる感覚そのものを学んでいきますから、無意識に同じように自分も形成されていきます

私は家族は一種の宗教であり、洗脳だな~と考えています。せっかくならいい洗脳をされたかったものです...

私の育った環境は、いわゆる機能不全家族でした。今でこそ一人の人間同士として色々話せるようになりましたが、親(祖父母)から「心」を大切扱ってもらったことがないそうです。両親も共にアダルトチルドレンです

だから、両親は未だに自分を大切にするという感覚が分からないようです。ずっとずっと自分の外側に目を向け、世界を憎んでいるように見えます

自己愛が強く支配的な母親と、子供に無関心で暴力的な父親という典型的な負の連鎖パターンとなってしまい、そこに生まれた私たち子供も当然「心」を大切にしてもらえことがありませんでした

母親から何かにつけて言われた言葉は「子供は親に意見をするな。あんたの考えなんてきいてない。あんたたちは私の言いなりになっていればいい。口答えをするなんて1000年早い。」でした

母親が好きなものを、私がそんなに好きじゃないとか言ってしまうと、そういうただの「違い」でしかないものを「人格を否定された」と感じてしまうようで、ものすごく興奮して怒り狂い、口を利いてもらえなくなってしまいます

きっと母親もそうやって言われてきたんでしょうね

今ならば言い返すでしょうが、子供では生かしてもらわなければならないので、涙をこらえて謝るしかありませんでした。意味も分からずすごく悔しくて、今でもごくたまに夢で見ることがあります

幼いなりにも生きる戦略として、無意識に自分の考えや自分の気持ち、そういうものを全部飲み込んで、押し殺して、蓋をして。そして徐々に自分の考えも自分の気持ちも感じないようになっていって、いつの間にか自分は消えて全て母親に飲み込まれてしまったんですね

最後には自分=母親になってしまいました

今なら分かる「自分を大切にする」ということ

あなたは自分を大切にしていますか?

あなたにとって自分を大切にするとは何をすることが浮かびますか?

頑張っている自分にご褒美をあげること、休みの日にたくさん寝ること、体のメンテナンスをしてあげること、栄養のある食事をとること。どれも自分を大切にすることです

でも、一番は「自分の本当の気持ちを聴いて、尊重してあげる」ことだと思っています。どんなささいな気持ちも、です

私たちは色んなことを学び、身を持ってたくさんのことを覚えてきました

人の気持ちを考えよう、人に迷惑をかけないようにしよう、と教わることは多いですが、「まず自分の気持ちを聴いてみよう、自分の気持ちを大切にしよう」と教わる機会って少ないと思いませんか?

大人になって、本格的に心を病んで初めて「まず自分の気持ちを大事にしていいんだよ」と言われても、自分がどうしたいかなんて、蓋をしすぎて簡単には出てきてくれなくなっていることが多いです

私たちは人に優しくするあまり、自分に優しくすることを忘れてしまいます

まず、どんなひどい気持ちであっても自分で自分の気持ちを否定せずに、湧き出てくる気持ちを聴いてあげてみてください。ノートに書きなぐってみてください

そして、自分が本当は何を感じどうしたいのかが分かってきたら、その自分の気持ちを現実世界に採用してあげてみてください

無理せず少しの勇気でできそうなことからやってみましょう

いつも空気を読んで、なんとなく行っている気の乗らない飲み会は断ってみる。おかしいなと思いながらも同意していたことに自分の意見を加えて伝えてみる。そうやって段々と自分の気持ちを表に出していってみてください

自分の気持ちを現実世界に採用してあげることができたら、あなたは自分を大切にするだけでなく、自然に人のことも本当の意味で大切にすることができるようになっています

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